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カテゴリ: Column

Pat Methenyのニューアルバム「From This Place」の各曲は、Apple MusicやSpotifyといった各音楽サービスで聴けるようになっていますね。Youtubeでも聴くことができるので、「再生回数」や「いいねボタン」が押された数で「どの曲の人気が高いのか」がわかるのかな、と思い調べてみました。

2020/3/8夕方時点のデータは、次のとおりでした。

Title                     Views  Good  Bad  G/Views B/Views 
1.America Undefined     574,446 7,634  233  1.33%   0.04%
2.Wide and Far          104,678 2,752   63  2.63%   0.06%
3.You Are               283,284 5,290  114  1.87%   0.04%
4.Same River             80,974 2,192   28  2.71%   0.03%
5.Pathmaker              17,404   237    6  1.36%   0.03%
6.The Past in Us         18,147   252    6  1.39%   0.03%
7.Everything Explained   18,636   262    6  1.41%   0.03%
8.From This Place        31,056   350   33  1.13%   0.11%
9.Sixty-Six              25,340   474    7  1.87%   0.03%
10.Love May Take Awhile  13,903   225    5  1.62%   0.04%

 
この中で1〜4曲目はアルバム発売前に曲が公開されていましたので、再生回数(Views)は多くなっています。曲が公開された時期が異なるため、回数にはバラつきがでています。公開順は1→3→2→4だったでしょうか。公開タイミングは2週おきくらいでしたので、再生回数は公開期間にほぼ比例しているようですね。

1〜4曲目の中では、「4.Same River」と「2.Wide and Far」の「Good/Views」の値が高いです。10曲全体の中でもとても高いのですが、これはどうしてでしょうね…
私の想像としては、「4.Same River」は発売前に公開された際に、ギターシンセのサウンドなどがファンにとって期待通りのサウンドだったので「Good」が押されたのかな、といったところですが、どうでしょうかね… 「2.Wide and Far」は「Good/Views」の値も高いのですが「Bad/Views」の値も高いんですよね。ここがちょっと謎です。

一方、5〜10は同時に公開されましたので再生回数に関する条件は同じはずなのですが、「8.From This Place」と「9.Sixty-Six」 の再生回数が特に多いようです。「8.From This Place」は再生回数は多いのですが、「Good」が少なく「Bad」が多いのが特徴ですね。これは曲の成り立ちが政治的なところがあるようですので、理由は何となくわかるような気がします。「9.Sixty-Six」は少し地味な曲のようにも思えますので少し意外でしたが、これだけ違いが出るということは、多くの人を惹きつける特別な何かがあるのだと思います。Last Train Homeのような雰囲気があるところとかかな…

皆さんの一番のお気に入り曲はどちらでしょうか?
 
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  • ニューアルバム「From This Place」リリース!
Pat Methenyの6年ぶりのニューアルバム「From This Place」に関する情報が発表されました。2020/2/21にリリースされるそうです。

1曲目の「America Undefined」の音源が2019/11/14に公開されましたが、そのスリリングでドラマチックな内容に、アルバム全体はこの先どのように展開していくのかとても楽しみになります。早くアルバム全体を聴いてみたいものです。





  • Miles Davis Quintetの活動がヒント?
このアルバムは、カルテットの演奏をベースに、オーケストラの演奏なども加わったとても壮大な作品となっています。

Patのコメントによれば、このアルバムの制作にあたっては、1960年代後半のMiles Davis Quintetの活動がヒントとなっているそうです。

2015年〜2016年頃、Pat MethenyはRon Carterとデュオでの活動をしていましたが、その際にPat MethenyはRon Carterから、Miles Davisが1960年代後半に、ライブではスタンダード曲のようなバンドメンバーの皆に馴染みのある曲を繰り返し演奏して、バンドメンバー間の共通言語をつくるようなことをしていた、という話を聞いたそうです。Milesにとって、そうした土台づくりが新しい作品をつくる際にとても有効だったようです。

その話を聞いて、当時何か新しい取り組みをしたいと考えていたPat Methenyに、何かが閃いたようです。そして新しいQuartetバンドでそのアプローチを取り入れたようです。
Quartetのライブツアーで過去の自作曲を繰り返し演奏をして、バンドとしての共通言語をつくっていきました。そして新曲のレコーディング時には、お互いをよく理解しあっているそのバンドで、リハーサルなしで演奏をして何が起きるかを試したようです。

そのレコーディングがあったのは、おそらく2016/12/14頃だと思います。。
2016/12/15に私がまとめた記事はこちらです。メンバーのTwitterやInstagramの投稿をまとめています。
バンドメンバーが興奮しながらレコーディングに臨んでいる様子が伺えます。

2016/12/15 アバタースタジオでレコーディング開始!
http://patweek.com/archives/68016759.html

これを見ると、メンバーの皆さんはめちゃめちゃ興奮してますね。

これはあくまでも私の想像ですが、メンバーのこの興奮ぶりをみると、メンバーはおそらくこのレコーディングした内容で、すぐにアルバムがリリースされると思っていたんではないでしょうか。これも想像ですけど、おそらくメンバーにとっては完成度も納得のいくものだったんではないでしょうか。

しかしPat Methenyには、何かが足りなかったようです。

  • オーケストラパートの追加
Patのコメントによれば、カルテットのレコーディングの初日を終えた段階で、この素材に加えてオーケストレーションや広がり、新たな色合いが欲しくなったようです。そこから、新たに足りない部分についての制作に取り掛かったようです。

追加した要素の一つがオーケストレーションだったということだと思いますが、そのレコーディングが行われたのは、カルテットのレコーディングの約一年後! おそらく2017/12/3頃だと思われます。これまた時間をかけてますねぇ!

その頃にまとめた記事はこちらになります。

Pat Methenyのオーケストラ・レコーディングが完了したようです
http://patweek.com/archives/74106325.html

このレコーディングは他の作品向けの演奏だった可能性もありますが、「From This Place」にクレジットされているJoel McNeelyさんの投稿なので、たぶん「From This Place」向けだったということで合っていると思います。ここでオーケストラパートを加えたのだと思います。

さて、これでもまだ2017/12ですね。この時点でもまだ満足のいく内容に届いていなかったんでしょうか。このレコーディングからリリースのアナウンスまでまだ2年近くありますので、まだまださらなる新たな色合いを求めて手を加えていったのかもしれません。
アルバムにはMeshell Ndegeocello, Gregoire Maret, Luis Conteもクレジットされていますので、その後また手を加えたという可能性は高いと思います。何かわかったらまたこちらに書いていこうと思います。

  • 2015年頃から2019年までの活動履歴を眺めてみると
このように、今回の「From This Place」は、とても長い年月をかけて、制作途中にも様々なアイデアを重ねて組み入れて創られてきたようです。

「From This Place」を企画していたと思われる2015年頃から、この2019/11のアルバムリリース発表の時期まで活動の様子をまとめてみましたので、その表をあげておきます。

Pat Methenyはこの長い期間、日々の様々なギグをしながらも、組み入れるアイデアをいろいろと考えていたのではないでしょうか。

この活動の履歴を眺めていると、新カルテットが結成されてから今回の「From This Place」リリースまで、Pat Methenyがどのようなことを考えながら活動を進めてきたのか、なんとなく見えてくるような気がしてきます。自分が観てきたいくつかのライブも、もしかするとそのアイデアなどが生まれる過程の一部だったのかも、と思うととても感慨深いものがあります。

素晴らしいアーティストと同じ時代にいて、素晴らしい作品が創られていく過程を同時に体験できるというのは、なんと幸せなことでしょう!


DateMembers, etc.Place
2015/9Pat Metheny & Ron CarterUS
:::
2016/4Pat Metheny & Ron CarterUS
2016/5Start a New Quartet (Pat Metheny with Gwilym Simcock, Linda May Han Oh & Antonio Sanchez)Japan, Korea
2016/6Pat Metheny with Gwilym Simcock, Linda May Han Oh & Antonio SanchezChina -> Europe
2016/7Pat Metheny & Ron CarterEurope
2016/8
2016/9Pat Metheny & Christian McBride
Pat Metheny with Gwilym Simcock, Linda May Han Oh & Antonio Sanchez
Japan -> US
2016/10
2016/11
2016/12Recording!
Pat Metheny with Gwilym Simcock, Linda May Han Oh & Antonio Sanchez
US
2017/1Pat Metheny with Gwilym Simcock, Linda May Han Oh & Antonio SanchezUS
2017/2Pat Metheny with Gwilym Simcock, Linda May Han Oh & Antonio SanchezUS
2017/3
2017/4(Wichita Jazz Festival etc.)US
2017/5Pat Metheny with Gwilym Simcock, Linda May Han Oh & Antonio SanchezEurope
2017/6Pat Metheny with Gwilym Simcock, Linda May Han Oh & Antonio SanchezUS
2017/7(Jazz Festival etc.)
2017/8Pat Metheny with James Francies, Vicente Archer & Bill StewartUS
2017/9
2017/10Pat Metheny with Gwilym Simcock, Linda May Han Oh & Antonio SanchezEurope
2017/11Pat Metheny with Gwilym Simcock, Linda May Han Oh & Antonio SanchezEurope
2017/12Recording!
with Orchestra (Joel McNeely)
US
2018/1
2018/2Pat Metheny with James Francies & Anwar MarshallUS
2018/3Pat Metheny & Steve SwallowUS
2018/4
2018/5
2018/6Pat Metheny with Gwilym Simcock, Linda May Han Oh & Antonio SanchezEurope
2018/7Pat Metheny with Gwilym Simcock, Linda May Han Oh & Antonio SanchezEurope
2018/8Pat Metheny with Gwilym Simcock, Linda May Han Oh & Antonio SanchezUS
2018/9Pat Metheny with Gwilym Simcock, Linda May Han Oh & Antonio SanchezUS
2018/10Pat Metheny with Gwilym Simcock, Linda May Han Oh & Antonio Sanchez (Scott Amendola)US
2018/11
2018/12
2019/1Pat Metheny with Gwilym Simcock & Linda May Han Oh
Pat Metheny Side Eye with James Francies & Nate Smith
Japan
2019/2
2019/3Pat Metheny with Tbilisi Symphony Orchestra
Pat Metheny Trio with Darek Oleszkiewicz & Jonathan Barber
Pat Metheny Side Eye with James Francies & Nate Smith
Georgia, Poland

US
2019/4
2019/5Pat Metheny SoloUS
2019/6
2019/7
2019/8Pat Metheny Side Eye with James Francies & Marcus GilmoreUS
2019/9Pat Metheny Side Eye with James Francies & Marcus GilmoreUS
2019/10
2019/11Pat Metheny Trio with Darek Oleszkiewicz & Jonathan Barber
+ with Orchestra
Italy
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「Beyond The Missouri Sky」がアナログ盤としてリイシューされて発売中です。
このアルバムの暖かなサウンドは、アナログととても相性が良いような気がします。

けっこういいお値段ではありますが、いつでも手に入るというものではないかもしれませんので、興味のある方はこの機会にぜひ。

2018/11/10現在で、各店舗では次のような価格となっています。
Amazon 4,780円(マーケットプレイスで海外から取り寄せだと3,136円+送料340円等)
HMV 4,800円(会員価格)
Tower Records 4,947円
Disk Union 3,780円

私は日本のAmazonのマーケットプレイスでアメリカから3,500円くらいで入手しましたが、商品はチェコ製の重量盤でした。アナログ盤の製造はチェコが世界一だったと思いますのでチェコ製というのは納得ですが、他の価格帯で日本国内で流通している商品の製造国や盤の種類は不明です。もし何か情報がありましたら、ぜひ教えてください。
 
Beyond The Missouri Sky [12 inch Analog]
Charlie Haden/Pat Metheny
Verve
2018-08-31








このアルバムのリリースは1997年でしたが、そういえば当時ジャズライフに記事を書かせていただいたことを思いだしました。懐かしいです。

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こちらはbeyond the MIssouri Skyのノートです。
ノートの高さがCDサイズです。

IMG_2832

表紙を一枚めくると…


IMG_2842

なんと二重構造!
凝ってますね〜。


IMG_2841


ジャズ関連情報といえばやっぱりジャズライフ! そろそろ12月号が出る時期ですね!



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【2017/11/15追記】
本件、インタビュー中の12月というのはもしかすると2016/12のことかもしれないです。(確かに2016/12にレコーディングをしていたというニュースは入っていましたね…)

ということで、もうすでに下記のようなレコーディングは終わっている、ということでも話は合うので、そういうことかもしれません。
ただ、そうすると2017年に入っても同じセットリストで演奏をし続けている理由がよくわからなくなっちゃうんですが、ニューアルバムが出るまでは前の流れで繋いでいる、ということなんでしょうかね…


———
(2017/10/25の記事)
Pat Methenyのこの一年半のライブ活動について、ずっと疑問に思っていました。

せっかくの新しいメンバーなのに、新曲をやるわけでもなく、昔の曲をほとんど同じセットリストで繰り返し演奏していて… 「いったい何をやっているのだろう?」と。そう思いませんでしたか?

でもこのインタビューでその狙いがわかりました!

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Pat Methenyのアルバムジャケットに写っている電柱について少し調べましたので、まとめてみました。

この夏に自分がアメリカに行った時に撮った写真が「As Falls Wichita, So Falls Wichita Falls」のジャケットに似ているかなと思い、加工をして遊んでいました。まぁまぁ似てきたけど、電柱の形がちょっと違うなぁ… などと思いながらfacebookにアップしたりしていたところ、

2017-08-20-13-29-26




「電柱には電力用と電話用がある」とのコメントをいただきました。

そうか、なるほど!

「As Falls Wichita〜」のジャケットには電話の受話器が写っていますが、このデザインはGlen Campbellの「Wichita Lineman」という歌がモチーフとなっているようです(Wichitaの電話線保守員?のちょっと切ない歌)。ですから、このジャケットに写っている電柱はきっと電話用のものなんだと思います。そして私の撮った写真の電柱はたぶん電力用なんでしょうね。

<ご参考:Wichita Linemanの曲と歌詞>

Wichita Lineman - Glen Campbell


Wichita Lineman / Glen Campbell

I am a lineman for the county
And I drive the main roads
Searchin' in the sun
For another overload

I hear you singin' in the wires
I can hear you through the whine
And the Wichita lineman
Is still on the line

I know I need a small vacation
But it don't look like rain
And if it snows that stretch down south
Will never stand the strain

And I need you more than want you
And I want you for all time
And the Wichita lineman
Is still on the line

And I need you more than want you
And I want you for all time
And the Wichita lineman
Is still on the line

=====

電柱が写っているジャケットは他にもあります。
ひとつは、John Scofield & Pat Methenyの「I Can See Your House From Here」。



こちらは、奥に見えるのは火力発電所でしょうか… だとすると、写っている電柱は電力用ということになるのかな、と思います。ただ、電柱に線がつながっていないようにも見えるので、そのあたりにも何かメッセージがあるのかもしれません。(引き続き調べてみたいと思います)
一見、「As Falls〜」と同じように見えながらも、電話と電力ではメッセージとしてはかなり違ってくるような気がします。

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そして「Travels」にも。


細かいんですが、いくつか並んでいる写真の一番右側の列、下から三段目の写真。ここにも、夕日をバックにした電柱の写真があります。これはツアーで回ったどこかの都市なんでしょうか。

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<番外編>「The Way Up」


これはもはや電柱ではないんですが、ちょっと並べてみました… これはどういうメッセージなんでしょうかね…

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<番外編2>ブート盤
「Epic - Live at the Bottom Line, NY 26 Sep 1978」

metheny


これは色合いからすると、先ほどの「Travels」にあった小さい写真がモチーフになっているんでしょうか?? こうしていろいろと調べてきた後に眺めると、これはかなりマニアックなファンが作ったものなんではないかなぁ、などと思ってしまいます。

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