- ニューアルバム「From This Place」リリース!
1曲目の「America Undefined」の音源が2019/11/14に公開されましたが、そのスリリングでドラマチックな内容に、アルバム全体はこの先どのように展開していくのかとても楽しみになります。早くアルバム全体を聴いてみたいものです。
- Miles Davis Quintetの活動がヒント?
Patのコメントによれば、このアルバムの制作にあたっては、1960年代後半のMiles Davis Quintetの活動がヒントとなっているそうです。
2015年〜2016年頃、Pat MethenyはRon Carterとデュオでの活動をしていましたが、その際にPat MethenyはRon Carterから、Miles Davisが1960年代後半に、ライブではスタンダード曲のようなバンドメンバーの皆に馴染みのある曲を繰り返し演奏して、バンドメンバー間の共通言語をつくるようなことをしていた、という話を聞いたそうです。Milesにとって、そうした土台づくりが新しい作品をつくる際にとても有効だったようです。
その話を聞いて、当時何か新しい取り組みをしたいと考えていたPat Methenyに、何かが閃いたようです。そして新しいQuartetバンドでそのアプローチを取り入れたようです。
Quartetのライブツアーで過去の自作曲を繰り返し演奏をして、バンドとしての共通言語をつくっていきました。そして新曲のレコーディング時には、お互いをよく理解しあっているそのバンドで、リハーサルなしで演奏をして何が起きるかを試したようです。
そのレコーディングがあったのは、おそらく2016/12/14頃だと思います。。
2016/12/15に私がまとめた記事はこちらです。メンバーのTwitterやInstagramの投稿をまとめています。
バンドメンバーが興奮しながらレコーディングに臨んでいる様子が伺えます。
2016/12/15 アバタースタジオでレコーディング開始!
http://patweek.com/archives/68016759.html
これを見ると、メンバーの皆さんはめちゃめちゃ興奮してますね。
これはあくまでも私の想像ですが、メンバーのこの興奮ぶりをみると、メンバーはおそらくこのレコーディングした内容で、すぐにアルバムがリリースされると思っていたんではないでしょうか。これも想像ですけど、おそらくメンバーにとっては完成度も納得のいくものだったんではないでしょうか。
しかしPat Methenyには、何かが足りなかったようです。
- オーケストラパートの追加
追加した要素の一つがオーケストレーションだったということだと思いますが、そのレコーディングが行われたのは、カルテットのレコーディングの約一年後! おそらく2017/12/3頃だと思われます。これまた時間をかけてますねぇ!
その頃にまとめた記事はこちらになります。
Pat Methenyのオーケストラ・レコーディングが完了したようです
http://patweek.com/archives/74106325.html
このレコーディングは他の作品向けの演奏だった可能性もありますが、「From This Place」にクレジットされているJoel McNeelyさんの投稿なので、たぶん「From This Place」向けだったということで合っていると思います。ここでオーケストラパートを加えたのだと思います。
さて、これでもまだ2017/12ですね。この時点でもまだ満足のいく内容に届いていなかったんでしょうか。このレコーディングからリリースのアナウンスまでまだ2年近くありますので、まだまださらなる新たな色合いを求めて手を加えていったのかもしれません。
アルバムにはMeshell Ndegeocello, Gregoire Maret, Luis Conteもクレジットされていますので、その後また手を加えたという可能性は高いと思います。何かわかったらまたこちらに書いていこうと思います。
「From This Place」を企画していたと思われる2015年頃から、この2019/11のアルバムリリース発表の時期まで活動の様子をまとめてみましたので、その表をあげておきます。
Pat Methenyはこの長い期間、日々の様々なギグをしながらも、組み入れるアイデアをいろいろと考えていたのではないでしょうか。
この活動の履歴を眺めていると、新カルテットが結成されてから今回の「From This Place」リリースまで、Pat Methenyがどのようなことを考えながら活動を進めてきたのか、なんとなく見えてくるような気がしてきます。自分が観てきたいくつかのライブも、もしかするとそのアイデアなどが生まれる過程の一部だったのかも、と思うととても感慨深いものがあります。
素晴らしいアーティストと同じ時代にいて、素晴らしい作品が創られていく過程を同時に体験できるというのは、なんと幸せなことでしょう!
さて、これでもまだ2017/12ですね。この時点でもまだ満足のいく内容に届いていなかったんでしょうか。このレコーディングからリリースのアナウンスまでまだ2年近くありますので、まだまださらなる新たな色合いを求めて手を加えていったのかもしれません。
アルバムにはMeshell Ndegeocello, Gregoire Maret, Luis Conteもクレジットされていますので、その後また手を加えたという可能性は高いと思います。何かわかったらまたこちらに書いていこうと思います。
- 2015年頃から2019年までの活動履歴を眺めてみると
「From This Place」を企画していたと思われる2015年頃から、この2019/11のアルバムリリース発表の時期まで活動の様子をまとめてみましたので、その表をあげておきます。
Pat Methenyはこの長い期間、日々の様々なギグをしながらも、組み入れるアイデアをいろいろと考えていたのではないでしょうか。
この活動の履歴を眺めていると、新カルテットが結成されてから今回の「From This Place」リリースまで、Pat Methenyがどのようなことを考えながら活動を進めてきたのか、なんとなく見えてくるような気がしてきます。自分が観てきたいくつかのライブも、もしかするとそのアイデアなどが生まれる過程の一部だったのかも、と思うととても感慨深いものがあります。
素晴らしいアーティストと同じ時代にいて、素晴らしい作品が創られていく過程を同時に体験できるというのは、なんと幸せなことでしょう!
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