今回のPMUG公演の見どころのひとつとして、Patと各メンバーがそれぞれデュオで演奏するパートがあったのですが、Pat MethenyとChris Potterによるデュオが特に素晴らしくて、個人的に強く印象に残っています。
 
演奏した曲は、私が観た東京2日めと3日めは、それぞれ「Tune up」と「All The Things You Are」でした。
二人は広い舞台の中央でお互いに近づき、重なりあうように肩を寄せ合うようにしながらテーマ演奏を始めていきました。イントロのようなものはなく、いきなり最初からふたりで高速でブッ飛ばすような感じでした。

二人でガリゴリと弾きまくり/吹きまくる中、フワリと漂うコード感と転調感。なんという心地良さ! 二人の美しいアドリブフレーズによってコードが浮かび上がり、それが滑らかにチェンジしていく様子が伝わってくるこの感覚は、これまでに体験したことのないものでした。あの演奏、録画でなくて録音だけで良いので、もう一度聴いてみたいなぁ〜。
 
ちなみに東京初日の曲は「Cherokee」だったようです。上記二曲とはまた違った雰囲気の曲だと思いますが、これまた盛り上がったんでしょうねー。
 
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「Tune up」については、東京2日めの演奏を思い出させてくれるようなChris Potterの演奏動画が、youtubeにアップされていました。この動画は、2011年のロンドンでのクリニックでの演奏のようです。湧き上がるアイディアが止まらない(?)10分超の超絶ソロ!
この時の演奏は、採譜されて多くのミュージシャンに共有されているようです。演奏と譜面を同期させた動画もアップされていました。譜面を見ながら聴くと、様々なバリエーションで曲を展開させている様子がよくわかり、さらに凄さが実感できます。

他にもyoutubeを探していくと、Chrisの演奏のTranscriptionとして「All The Things You Are」なども出てきたりするので、もしかしてこの一連の演奏が、今回のデュオ企画のヒントになったのかもしれないなぁ、などと思っています。

<Chris Potter clinic -- Tune-Up>
 


<Chris Potter's Tune-Up Transcription>


<Chris Potter's solo on "All The Things You Are">
こちらもスゴイ演奏です。特に中盤のキレっぷりといったら!