PMUGの来日公演、いよいよ明日となりました!
台風の影響が無いことを祈ります…

1年前の2013年を振り返ります。

2013年は「Pat Metheny Unity Band」での来日公演のあった年でした。
2012年の2月にレコーディングされ、6月からヨーロッパ・アメリカを中心に70数カ所のツアーを回ってきたPat Metheny Unity Band。2013年は5月に日本、その後6月にはブラジルでのツアーを行いました。
<Pat Metheny Unity Band 来日公演>
2013/5/21(火)〜5/26(日) ブルーノート東京
このUnity Bandでの公演でも、ステージ奥には「ミニ・オーケストリオン」が設置され、後半はバンドとオーケストリオンの共演がありました。この公演では、オーケストリオンのコントローラーとして、Moogのギターが使われていたことも印象的でした。

6月にはブラジル公演も終わり、「Pat Metheny Unity Band」としてのツアーは一段落したようです。
その後の資料からすると、おそらくこの6月のツアー直後に「Pat Metheny Unity Group」のレコーディングが行われていたと思われます。

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2013年にリリースされた作品としては、John ZornのMASADA楽曲を演奏した「TAP」が衝撃的でした。
まずひとり自宅スタジオでギターを片っ端から手に取り、曲を基にインプロヴィゼーションすることから始めたんだ。このシリーズのジョンの楽曲は非常に短く、ある曲は数コードという場合もあるし、数音という曲さえある。その曲のエッセンスを抽出して、そこから曲を生んでいった。(ジャズライフ2013年7月号インタビュー)
このようにオーバー・ダビングを重ねて作っていったそうで、作品が仕上がるまでに1年近くかかったようです。
オーバーダビングは、数えられる範疇を大幅に超えていて、自分でもわからない。ギターはスタジオに置いてあるものは全て弾いたから、20種類は弾いているね。うまくいったものは残し、また曲の先に進んでいくという作業を繰り返した。(中略)期間は1年間くらいかな。でもツアーの合間、自宅にいられるときに限定的に行ったから合計時間となると定かではないけれど。(ジャズライフ2013年7月号インタビュー)
他作品では聴くことのできない独特の質感のアルバムですが、上記のような状況を知ると、ある意味ではPat Methenyらしさの詰まった作品ともいえるかもしれません。

【参考音源】
<Mastema / Pat Metheny - TAP>



この年にリリースされた作品をリストしておきます。

The Orchestrion Project
Pat Metheny
Nonesuch
2013-02-12


 
La Noche Mas Larga
Buika
Warner Music Latina
2013-05-30


 (↓ Pat Methenyはクレジットされていないのですが、1曲演奏しているようです。Unity Groupで新たに加入したGiulio Carmassiは、Will Leeバンドでそのマルチぶりを発揮していましたが、このアルバムでも彼の演奏を聴くことができます)