PMUG来日公演まで、あと8日!

8年前の2006年は、まず春に「Gary Burton Quartet Revisited」というプロジェクトがありました。

70年代のGary Burtonのグループに参加していたPat MethenyとSteve Swallow(b)に、Antonio Sanchez(ds)が加わったという強力なユニットです。
Pat MethenyとGary Burtonが一緒にツアーを行うというのは、Pat MethenyがGary Burtonのグループを脱退してから初めてのことだったようです。
このプロジェクトでは来日公演もありました。
<来日公演>
Gary Burton Quartet Revisited
2006/5/26(金)  名古屋ブルーノート
2006/5/27(土)〜6/3(土) ブルーノート東京
【参考音源】
<Fortunes Smiles>
動画が見つけられなかったのですが、演奏としてはこちらが当時のものではないかと思います。




2006年のもう一つの大きなトピックは、Pat MethenyとBrad Mehldauのデュオアルバム「Metheny Mehldau」のリリースでした。

Metheny Mehldau
Pat Metheny
Nonesuch
2006-09-14



この二人の共演のきっかけというのはあまり明確になっていないのですが(Pat Methenyも当時「よく憶えていない」というような発言をしていました)、インタビューによると、Brad Mehldauは12〜3歳くらいの時からPat Methenyファンであり、一方でPat MethenyもずっとBrad Mehldauのファンであったとのことから生まれたユニットのようです。

ピアノとギターの組み合わせによるデュオというのは珍しいと思うのですが、その難しさについてそれぞれこのようなコメントをしています。
「難しさのひとつは、両方の楽器ともコード楽器ということだ。要するに、それぞれが同時に複数の音を鳴らせるわけだから、注意を怠ると、濁ったような汚い音になりやすいということ。今回、このプロジェクトに着手する前に、このことについては、ふたりで話し合ったよ。(中略)とても本能的、かつ自然な形で、お互いのプレイをしっかり聴くことで、それは回避できたと思う。(Pat Metheny)」(ジャズライフ 2006年11月号インタビュー)
「Patの弾く音はダークなサウンドであることが多いことから、 ピアノの音量をいつもよりも抑え気味にすべきだと考えた(Brad Mehldau)」(ジャズライフ 2006年11月号インタビュー)

Pat Methenyのギターの音は、エレクトリックとアコースティックの音がブレンドされて出されていますが、このユニットのライブでは、特にアコースティック側の音がとても強かったように記憶しています。もしかすると上記のような濁りを回避するためのものだったのではないかと思っています(未確認…当時、ご本人にライブでのアコースティック音のことについてお聞きする機会があったのですが、「昔からやっているよ」というようことから違う話になってしまいました。もっと突っ込んで聞けば良かった…)。

【参考音源】
<Ahmid-6 / Metheny Mehldau>
このタイトルは、Pat夫人の兄の名前からつけられたそうです。